先日香港経由で深センに行ってきました。普段であれば事前にアマゾンで中國聯通香港(チャイナ・ユニコム)の7日間2GBのSIMを買って行くのですが、この時に限っては買うのを忘れてしまいました。
このSIM、いわゆる「越境SIM」でして香港の回線を経由するので中国でもGoogleなどのサービスを使うことができる最高のSIMなのです。
事前に買うのを忘れてしまったので、今回は香港国際空港の到着ロビーにあるいくつかSIMを販売している店舗を物色して一番良さげな中国でローミングできるSIMを購入することにしました。
SIMを販売している店舗が3つある中で購入したのは、セブンイレブンで販売されていた中國移動香港の「4G/3G 一咭兩地儲值卡」というSIM。香港国際空港で売られている中国ローミングSIMの中では総合的に良かったです。価格は120HKD(約1650円)
このSIMは1ヶ月〜半年のスパンで中国や香港、マカオに何度も行き来する人であればオススメできるSIMです。その特徴や理由を紹介できたらとおもいます。
中國移動香港の4G/3G 一咭兩地儲值卡とは?

まずは私が購入した中國移動香港の「4G/3G 一咭兩地儲值卡(4G/3G Mainland China-HK Prepaid SIM Card)」について、お伝えします。
海外のプリペイドSIMというのは、あらかじめ容量や使用できる期間が決まっているものが多く、SIMを買ってスマホに挿したらその時点でサービスが開始されるものが多いと思います。
一方で、この中国移動のSIMはというと、買った時点ではまだ使えません。
アカウントの中に114HKD分のデポジットが入っていて、その中から自分の使いたい分を購入するという仕組み。もしデポジットが足りなくなったらクレジットカードなどで追加する感じですね。
用意されているデータプランは以下の通り。
使える地域と容量 | 価格 | 有効期限 |
中国と香港:200MB | 38HKD | 30日間 |
中国と香港:2GB | 98HKD | 30日間 |
中国と香港:4GB | 168HKD | 30日間 |
マカオ:500MB | 48HKD | 3日間 |
もし4GBの中国と香港のデータを使いたい場合には、購入した時にはいっているデポジット分からでは足りないので、追加でデポジットを購入する必要があります(後述しますが、デポジットの追加は10HKDから可能)
プランを契約してから30日間使えるのは嬉しいですよね。ビジネスなら急なトラブルで中国に延長して滞在しなきゃいけないって場合にも便利で、30日間もあれば十分なくらい。
また香港の電話番号が付与されており、通話することも可能。発信は香港からでも中国からでも大丈夫です。発信先は、香港・中国・マカオ・台湾に対応しています。
他の店舗で売られているSIMとはどうなのか?
香港空港には、中国移動、csl(1010)、セブンイレブンの3つの店舗があり、これらの店舗では香港SIMまた他の地域でもローミングできるSIMが販売されています。
他の中国移動やcslもちゃんとチェックしておりまして、比較してみたのですが個人差はあると思いますが、あまり良さげではありませんでした。
中国移動で売られているSIMのよくないところ

この店舗では2つのSIMが販売されています。「4G/3G中國內地10日數據卡(3GB)」と「4G/3G大灣區10日儲值卡(2GB)」というものです。価格はどちらも148HKD。
どちらも中国と香港で使えるもので、後者の大灣區についてはマカオにも対応。
よくないところは結論からいうと、10日間という縛りがあって、セブンイレブンのSIMよりも28HKD分高いというところ。まあ旅行で10日間も中国にいる人は少ないと思いますが、比較すると30日間使えるほうがいいよねと。1GB分容量が多いとはいえ、初期費用がやや高いのは微妙だなと感じました。
あと追加でデータパッケージを購入する時が「4G/3G中國內地10日數據卡」は1GBで100HKDかかります。今後数ヶ月のスパンで中国や香港に来るなど、長い目で使う時に個人的に不便だなと感じました。ちなみに「4G/3G大灣區10日儲值卡」に関してはチャージ不可です。
csl(1010)で売られているSIMのよくないところ

cslでは2つのSIMが販売されています。「中港澳任縱橫儲值卡」と「8天亞太漫遊數據儲值卡」です。価格は218HKDと238HKDです。
これらのSIMの特徴でありよくないところは、香港とローミング地域で使えるデータ容量が分けられておりかつ限られてること。
たとえば前者は「香港内地が5GB分、中国とマカオ両方が1GB分」、後者は「香港が1GB分、ローミング地域が5GB分」です。一方で中国移動のSIMは香港と他の地域でデータ容量を分けず使えます。cslは香港で生まれた企業なのでってところもあるのかもしれません。
あとデータがなくなった時に追加料金も高いこと。どちらも100MBで40HKD。とても払う気にはなれず、追加で新たにSIMを買い直すと思います。
cslに関しては、香港内に20000箇所あるcsl Wi-Fiが無料で使えたりするので、基本は香港にガッツリいて、ちょこっと中国にいるよっていう人には良いのかも。
もし何度も中国にいく予定があり(香港経由で行くのも含め)、自分の都合に合わせてデータの容量を買いたいって人には、セブンイレブンで購入できる「4G/3G 一咭兩地儲值卡」がおすすめです。
セブンイレブンでの購入では、パスポートの提出は不要?
これは余談にはなりますが、セブンイレブンでSIMを購入した時にパスポートを見せずに購入できてしまいました。いちいちパスポート取り出すのは面倒なのでこれは小さなメリットかも。
cslの店舗でもSIMを買ったことがあるのですが、その時はパスポートのコピーを取られました。基本はパスポートコピーを提出すると思うのですが、不思議。
チャージはクレジットカードはもちろん、オクトパスカードでも可能(要NFC搭載スマホ)
おもしろいなと思ったのが、デポジットのチャージについて。
チャージ方法は以下4つの方法があります。
なんと香港の交通カード「オクトパスカード(八達通)」もチャージに使うことができるんですね。

オクトパスカードでチャージするのを選ぶと、こんな感じでスマートフォンにオクトパスカードをかざすように指示する画面が。

NFC付きのスマホだったので、NFC読み取り部分にカードをかざすとあら不思議、ちゃんとチャージできちゃうんです。これは面白いと思いました。
デポジットにチャージをするとSIMの有効期限を伸ばせる
どのSIMにも有効期限というのがあります。この中国移動のSIMは、アクティベートしてから90日以内で失効してしまいます。
しかし、デポジットにチャージをすると有効期限を伸ばすことができます。
10HKDからチャージをすることができるのですが、10HKD〜49HKDまでだと、30日間有効期限が伸びます。50HKD以上のチャージだと1回で90日間先に伸ばすことが可能です。
その詳細は、このSIMの公式ページを見ていただくと分かりやすいと思います。
単発の中国旅行で価格重視ならチャイナユニコムのSIMで十分
色々と中国移動のSIMについて説明しましたが、もし初めての中国で、しかも単発の旅行でその後に訪中の予定はない、という人であればAmazonで買える中國聯通(チャイナ・ユニコム)のSIMで良いと思います。
このSIMは挿すだけでアクティベートされ、挿した瞬間から使うことができます。そして2GBで1,000円ちょっとと、安いんですよね。
ただこのSIM面倒なのは、再利用したいと思ってチャージする時に何度も決済しても決済されないこと。以前チャージしようと複数のクレジットカードでチャージを試みたのですが、なぜか全て失敗してしまいました。日本のカードに対応していないのかもしれません。
また、このSIMは使用を開始してから30日以内にチャージしないと使えなくなってしまいます(チャージしても同様に30日以内)。有効期限が短いのがこのSIMのデメリットです。そのため使い捨ての単発利用に向いています。ただし7日間以上の滞在なら今回ご紹介した中国移動のSIMがおすすめ。
カブレはこう思った
普段は日本でSIMを調達しているので、香港で買える中国ローミングSIMの情報にはあまり関心がありませんでしたが、この中国移動のSIMはずっと運用できるしこれはいいなと思いました。
チャージすることで有効期限を伸ばすことができるので、1-3ヶ月のスパンで何度も中国、香港、マカオに行く人には向いているSIMですよね。まさにチャイナカブレ向きのSIMです。

なんか見慣れないデザインだなと思っていたのですが、色々調べていると全体的にデザインが変わったようです。右が旧デザイン。右のスタイルは今までよく見かけていたタイプのSIMです。
ぜひお役立てください!
もし情報に間違い、また補足があればコメントをいただけると嬉しいです。再见!
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