中国政府の中国語試験「HSK」を受けるならネット受験のiBT版で受けることをおすすめする話

私がHSK iBTを受験した長城学院

みなさんニーハオ、チャイナカブレ佐藤(@kazu67_)です。

先日、中国政府が運営する中国語テスト「HSK(汉语水平考试)」を受験してきました。昨年末に3級と4級を受けており既に合格レベルに達していたので今回は5級を受けました。

HSKというと皆さんは、青色のウェブサイトのものを想像される方がほとんどだと思います。これは試験会場で紙の試験を受けるものでして、いわゆる英検やTOEIC L&Rテストに近いタイプです。一方で、TOEFLのようなPCを使って受験するiBT(Internet based testing)タイプのHSKがあるのをご存知でしょうか?

一般的な青のHSK
HSKというと、いわゆるこういうのをイメージしますよね

私は3級と4級は一般の紙のHSKを受験したのですが、5級はiBT形式のHSKを受験しました。iBT形式は紙の試験と勝手が違ったのと、紙形式と比べて受験するメリットがあると思ったので、ここにまとめておきます。

HSKについて

まずHSKとはなんぞや?という方のために、簡単にHSKについて説明したいと思います。

HSKとは、中国語で汉语水平考试(Hanyu Shuiping Kaoshi)のことで、中国政府が運営する中国語試験のことです。階級は1級から6級に分かれており、英検とは逆で1級→6級へと難しくなります。

一番やさしい1級レベルは漢字すら分からない中国語初心者の方が受験するものです。漢字を日常的に使っている日本人にはアドバンテージがあり、はじめに受けるのなら個人的に4級ぐらいから受験をおすすめします。

よく他のサイトでは日本人は3級から〜と書かれていますが、正直3級はリスニングは兎も角リーディングは1つの出題で4つ答えがあるうち、ハズレの3つは漢字がある程度分かれば出題とは関係のないトンチンカンなものだと分かるので、すぐに回答が分かってしまうレベルです。ただ3級レベルから勉強をするのは大事なことです。HSK3級は受ける必要はないかもーという意見です(受験料節約という意味で)

中国語のレベルを測る試験は、HSKの他にも日本中国語検定協会が運営する中国語検定(通称、中検)や台湾政府が認定する華語検定(通称、TOCFL)があります。ですが、中検は文法や語彙力などの出題が重視される一方で、HSKはコミュニケーションにおける中国語の試験内容と言われています。どちらも有用な試験だと思いますが、個人的にHSK推しです。

というのは、中国語検定を知っている日系企業はいくつかあると思いますが、国際的にはHSKが圧倒的知名度を誇るからです。中国の大学に留学する時にはHSKが基準になりますし、また2017年から中国就労ビザを得られる条件にHSKが加わっています。TOCFLに関しては、台湾でしか有用性がないかなとおもいます。

まあ中国語の試験を受けるなら、HSKがベストです。これについては別の記事でまとめたいなと思います。

HSK iBT試験とは?

さてHSKは、もしこの超オフィシャル感のあるサイトから受験するのであれば、紙での試験になります。英検と同様に大学などの会場で、大教室の中に入って並んで座り、集団でリスニングを行い、リスニングが終了したら紙の試験を受けることになり、作文問題も自分の手で簡体字を書いて文章にします。

一方で、日本ではかなりマイナーではあるのですが、HSK iBT(HSK 网考)という試験があります。これは試験内容は紙のHSKと一緒なのですが、試験はPCを使って行います。PCを使うといっても自宅で受けるわけではなく、会場で受ける形式です。

HSK ネット受験のibt試験
だいぶ雰囲気違いますよね。このHSKのロゴは旧HSKのロゴらしいです。

試験の申し込みは、青色のサイトではなく、この緑色のサイトから申し込む形になりますのでご注意を。

HSK iBTで受けるメリット

私は10月にHSK iBTを受験したのですが、紙で受けるHSKと比べて結構いいことづくめだったので、以下それぞれを比較する形で表にしてみました。

HSKHSK iBT
試験内容HSKと同じ
各級の受験料HSKと同じ
試験の締切日試験日の1ヶ月前試験日の10日前
受験者の人数多い圧倒的に少ない
受験会場の開催地開催回によるが東名阪+福岡が基本現時点、東京都のみ
受験会場の選択できないできる
受験の方法
筆記マウスとキーボード
試験結果HSKと同じ形式の結果が郵送で届く

いかがでしょうか。この比較表をみて、首都圏にお住まいなら、HSK iBT一択なのではないでしょうか。

ギリギリでもOK!申し込み締め切りが10日前

HSKは毎月実施しているとはいえ、受けようかなどうしようかなーと思うわけですが、仕事の進捗次第では休日返上の可能性もあるし、試験日が友人との約束と重なる場合もあります。

つまりギリギリにならないと受験できるか分からないパターンってあると思うので、HSK iBTの「締切10日前」というのは非常に助かるポイントです。紙の試験なら1ヶ月前ですからね。社会人にとってこの1ヶ月はかなり長いっす。

紙のテストと比べて申し込みの締め切り日が違うとはいえ、テストの内容や金額、また合格表が違うということもないので、ってことでiBT版を選びますよね。

受験者の人数が圧倒的……少ない、しかしそれがメリットに

これは正直、良いことなのか分かりませんが……圧倒的に少ないです。私が10月に東大前の語学学校で受験をした時は受験者はたったの3人でした。。ほとんど知られていないからだと思います。

iBT試験はガラガラ
中の撮影はできなかったので外から撮りましたが、教室内はガラガラです…。

少ないことは良いことだと思っていて、私は試験を受ける時に隣の人が貧乏ゆすりをしていたりするとかなりイライラして気が散ってしまうタイプです。あとペン回していたり、とかね。人数が少ないとそういう人に当たりにくいのが良いです。

あと会場内で座る場所が指定されていないので、自分で好きな場所を選ぶことができるってところはかなりいいです。

受験会場は東京都のみ……だが選べる!

受験会場は現時点で東京都のみです。これは首都圏以外の人にとってはしょうがないところではあります。

しかし、受験会場が選べます。これはかなり大きなポイントです。以前は葛西や新宿でも受けられたのですが、現在は以下のとおり。都内の中心に会場が集まってます。開催回によりますが、基本は東大前と思ってください。

  • 東大前会場(南北線東大前駅近くの長城学院内)
  • 御茶ノ水会場(御茶ノ水駅近くの駿台外語&ビジネス専門学校内)
  • 日本橋会場(新日本橋駅・三越前駅近くのショーバ中国語センター内)
私がHSK iBTを受験した長城学院
私が実際に受験した東大前の長城学院

通常の紙のHSKだと会場は勝手に決められてしまいます。受験前に具体的な会場場所が決まっていないのがほんとにタチが悪く…私が3級と4級を受けた時は、武蔵境の亜細亜大学と新横浜駅から徒歩20分の東芝の研修センターでした。。。マジで遠かったです。だからみなさん、HSK iBTにしましょう!!

受験のツールはヘッドフォンにマウスとキーボード

iBT版の受験会場では、ノートPCとヘッドフォンが並べられており、各自自分でヘッドフォンを装着しリスニング内容を聞き、マウスを使って4択の回答を選びます。

通常のHSKでは、大きなラジカセで音声が流れるので座る席によって聞こえ方にムラがあります(しかも席は選べない)。ほんとやめていただきたい。私は耳があまり良くないので、iBT版のヘッドフォンスタイルが好きです。

またマウスで回答を選ぶのもいいですよね。筆記用具を持ってくる必要がないわけです。紙版だとマークシートに黒丸を記入するのに時間がかかります、また消しゴムで黒丸を消す時間が勿体無いじゃないですか。テクノロジーを使っていきましょうよ。

【ここ重要!】作文がキーボード入力なので漢字を忘れても最悪OK

5級の試験からHSKは作文が出題されます。作文ということは、漢字を実際に書くということになりますが、これがもし紙の試験だと持参した鉛筆を使って漢字(しかも簡体字)を書くことになるわけです。一方、iBTだとキーボードを使ってピンインで記入します!これは得点を稼ぐという意味で大きなアドバンテージになります。

日本人にとって、少なくとも、簡体字はとっつきづらいものです。簡素化された簡体字は覚えやすいですが、簡素化されているあまり「あれ、この字体で果たしていいのか?」とゲシュタルト崩壊的なものに襲われるんですよね(东とかねw)。実際の試験では正確に書けなければアウトですから、字を「書く」というのは失点しやすいといえます。

一方、iBT試験はキーボードでピンイン入力をします。ピンイン入力がOKということは、漢字の字体を正確に覚えている必要はないのです。ピンインで記入した時に、ああこの字体だったか〜と思うだけですから。

しかも、しかもですよ!ピンインもなんとな〜〜くでいいんです。日本人は「in」や「ing」など母音の区別ができず曖昧になりがちですが、ぶっちゃけ曖昧でも記入できます(実際のテストで確認済み。もしかしたら今後記入法は変わる可能性があります)。

びっくりな話ですが、一字一字の最初の文字を覚えているだけで作文はできる
こういうことです!いいでしょ?

というのは、たとえば、ようこそを表す「欢迎光临(huan ying guang lin)」ですが、キーボードで「hygl」と一字一字の最初のアルファベットを打つだけで記入できます。だから曖昧でいいんです。

おいおい試験って……そんなんでいいのか?と思うわけですが、いいんです。これは個人的意見ですが、HSKはコミュニケーションに重点を置いた試験です。もちろん最終的には正確な字体とピンインは覚えていたほうがいいですが、現代でのコミュニケーションは基本PCやスマホで行いますよね?漢字を「書く」機会というのはそうそうないです。またこの記入法はPCやスマホで日常的にできるので、この方法が別にチートにあたるわけではないと個人的に思います。

試験中に「あーーーあの漢字なんだっけーー?!でてこない…」ということは、やはりあるかと思います。そこにピンインで入力をサポートできるHSK iBTは得点を上げる意味で効果的でしょう。

iBT試験は事前に模擬テストができます

iBTというPCで受ける方法に慣れていない方は多くいらっしゃるかと思います。TOEFLや他の試験でiBTが採用されているとはいえ、ね。

本番さながらにHSK iBTの模擬試験を受けることができます
これは模擬試験のトップページの様子、実際のテストもこういう感じでした。

でもご安心を。HSK iBTでは、事前にURLが共有され、実際のテストの形式で模擬試験を受けることができます。これは有り難いですよね。もちろんリスニングとリーディングだけ採点ができて、ライティングは出題されませんが。

HSK iBTで模擬試験を受けたときのようす

実際の試験でも、左側にどの問題を回答するか選ぶボタンがあり、右側に問題と解答欄を選ぶスタイルになっていました。

まとめ

というわけで、HSK iBTについてまとめました。

多くの人は通常の紙の試験で受験をされると思いますが、一度iBT版を受けた人間からするともう紙のHSKは受ける必要がないかなと思います。

理由は上に述べたとおり、ギリギリの申し込みがOK、受験者が少ない、リスニングはしっかり聞ける、受験場所は選べる(紙のHSKと比べて変に遠いところが受験場所じゃない)、ピンインでの入力が可能と至れり尽くせりですから。

現在は残念ながら東京都のみの開催になっていますが、この記事を読んでiBTを選ぶ人が増えてくれるといいなと思います。受験者が多くなることで各地で開催されるようになるかなと思うので。

最後に改めて、HSK iBTの申し込みはこちらですので、お間違えなく。

それでは、再见!

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